読んだ本(2020年6〜8月)
2020年6月〜8月に読んだ本から一部抜粋です。*1
2021年からはキリ良く四半期区切りでの更新にしたいですね。。。
最近、諸々の事情で読書量がガタ落ちしているなあ、というのを感じてるのが目下の課題。
▼近況
データ視覚化のデザイン
書きたいことは下記の記事で言っちゃった。増刷おめでとうございます!
『データ視覚化のデザイン』というタイトルですが、デザインに関するお話だけじゃなく、「組織にいかにデータ活用文化を根付かせるか」という点にも示唆のある、とってもとっても心強い本です。
利己的な遺伝子
- 作者:リチャード・ドーキンス
- 発売日: 2018/09/29
- メディア: Kindle版
大学の専攻などの関係で「読むべき」だったのに、ずっと読まずに放置したままここまで来てしまった本でした。
”ミーム”というミームを産み出したことで有名な本書ですが、実は本文のほとんどを、動物の行動がいかに進化的に有利な戦略をとっているか、ゲーム理論として解くことに費やしています。
『利己的な遺伝子』の根底を流れる考え方は、生物の行動原理から「愛情」とか「利他性」みたいな一切の情緒を抜き取って、ゲーム理論によって利得最大を目指す論理に落とし込んでいきます。本書では、手を変え品を変え、そんな語りを何度も何度も繰り返していきます。
こちらの書評で語られている『この一冊の書物によって、温かくて親しみやすい生物の世界は、ドライでクールなデジタル情報の世界に変換された。』が、まさに本書の特徴を表していますね。
三体
『黒暗森林』の発売前に読み返そうと思って、3周目となる『三体』。とっても純粋な思いから生まれた、神秘すら感じるファーストコンタクトものです。
先の『利己的な遺伝子』で紹介した書評の中で、歴史上の革命的大転換をもたらした本の一つにも挙げられているレイチェル・カーソン『沈黙の春』ですが、『三体』で描かれるファーストコンタクトも、『沈黙の春』によってもたらされた大きな思想的うねりの一つとして描かれています。
ということで『沈黙の春』未読なので読まないとですね()
- 作者:レイチェル・カーソン
- 発売日: 2016/05/20
- メディア: Kindle版
三体Ⅱ 黒暗森林(上・下)
ということで『三体』2巻ですよ。三体人との全面戦争ということで、1巻よりもさらにワクワクドキドキする場面の連続です。
個人的に感じるSF小説の面白さは、どんなに「サイエンス」が発展した世界であっても、「わたし(たち)」への疑問と作者なりの問いこそが世界をひっくり返す本当の鍵を握っていることにこそあります。『黒暗森林』もそんな作品の一つです。「わたしがいて、あなたがいて、そのときにわたしとあなたは何を望むか?」という問いに向き合ったことで、世界が次のステージに進みます。
ところで、『黒暗森林』ではヤン・ウェンリーの言葉が引用されてる場面がネットで話題になってましたが、その場面、舞台は鹿児島の知覧なんすよね。なんとも言えない切なさがあります。
確率統計キャンパス・ゼミ
- 作者:馬場 敬之
- 発売日: 2020/07/21
- メディア: 文庫
高校時代に数2Bまでしか履修していなかったり、大学時代に真面目に数学を勉強していなかったツケが今になって回ってきています。
ということで大学受験でもお世話になったマセマさんで、確率統計を少しずつお勉強し直し。マセマシリーズは計算の過程も丁寧に解説されているので大好きです。が、文字の使い方が一般的な統計の教科書と違いすぎるのは引っかかりますね…
ちなみにぼくが買った直後に改訂版が出版されたのはショックでした。。。 *2
イラスト図解式 この一冊で全部わかるネットワークの基本
IP/TCPとか、MACアドレスとか、DNSサーバーとか、ネットワーク関連のこと何にもわかってないので、多少は分かった気になりたいなと思ったのが手に取った動機。なんでみんなグローバルIPアドレスとか普通に知ってるんですかね。
ということで、流し読みしたあとも分かるようで分からない気分のままだけれど、一連の流れをなんとなくつかめた気がするので、今後ネットワーク関連の話題に触れたときに、多少は話がわかるようになるのかなあ。今後の人生に期待です。