読んだ本(2020年9〜12月)
2020年9-12月に読んだ本から一部抜粋です。
この4ヶ月はリモートワークでも食べる・寝る・風呂入る以外全部仕事してた気がします。
- みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史
- ゲームの王国
- 一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書
- 一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書
- 一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書【経済編】
- 応用情報技術者 午後問題の重点対策
- 1からの管理会計
みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史
IT業界のサグラダ・ファミリアこと、みずほ銀行のシステム統合・刷新プロジェクトを振り返った本。第1部が2011年以降のシステム統合を振り返っており、第2部、第3部は過去の2度の障害当時に書かれた記事からの抜粋です。
システム開発、プロジェクトマネジメントに関わるようになったこともあり、読んでいて随所で「なるほどなぁ〜」と思う場面もありました。1度目の障害時に書かれている経営陣のリーダーシップと危機感の無さには頭痛が痛くなりますし、最終的なシステム導入時に事業部署が丹念にリハーサル、導入研修を重ねていった様子には感動すら覚えました。とはいえ1年半前の自分だったら「ふ〜ん」で流していた場面も多いので、本書が刺さる方は少ないのかもですが…
ゲームの王国
すごく評判が良かったけど、なかなか読めていなかったSF小説。とっとと読んでおけばよかった。
上巻の舞台はクメール・ルージュ時代のカンボジアが舞台。下巻はそこから半世紀後、2020年代のカンボジア。ちょっと苦手意識を持っちゃい人が多そうな舞台設定で、かくいうぼくもそれが理由で読み始めてなかったのだけれど、いざ読み始めてみれば、そんなこと全然気にならない、むしろ、だからこその面白さがある作品でした*1。
本書のキーワードは「ゲーム」と「ルール」。ゲームは、ルールの中でこそ行われるから楽しい。一方の現実は、ゲームではない。現実には完全なルールがない。現実がゲームであれば、幸せになれるのか。クメール・ルージュの時代に翻弄されながら、「ゲーム」と「ルール」に向き合い続けた2人の物語です。SFというより(確かにSFなんだけど)、50年間お互いを求め続けた少年少女の青春小説を読んでいるような読後感。
一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書
大学受験の頃の記憶が丸々失われそうなの流石にもったいないぞと思って読み返した本。
大学受験で終わったぼくの世界史力は、例えば「AIが仕事を奪う」みたいな論法にラダイト運動の話を持ち出してこられたら「ああ、ラダイト運動ってアレね、アレ。知ってるよ(棒読み)」ってできる程度なんですが、それができるくらいには、大学受験の世界史のお勉強はじみーに今も役立ってるのかもです。
ので、本書の読後感としては「受験の時そんなのあったなー、懐かしいなー」って感じです。受験生のぼく、よくあんなの覚えてましたよね。読み直してから自分が受験したはずの大学入試の世界史の問題に目を通したんですが、用語問題もさることながら、60字くらいの記述も何書いたらいいか全然分からなかったです。*2
一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書
そういや日本史の知識は中学2年生で止まってたので、世界史編に引き続いて日本史編も読んでみました。
中学校の日本史ってマジでCo慶応の「先土器 縄文 弥生 古墳 飛鳥〜♪」ってラップだけで生き延びてきて、それ以降の人生もCo慶応の知識で十分にやってこれてたんですが、いざこういう形で読み返してみると、飛鳥→奈良→平安の都が移った経緯だったり、足利尊氏が室町幕府を作るまでだったり、明治〜大正の各内閣の取り組みだったり、時代と時代のあいだがちゃんとストーリーで埋まるのイイなあって思いました。
と思って久しぶりにCo慶応さんの動画を探したら、令和ver出してるんですね。
【新日本史ラップ(令和mix)】全時代の年号を語呂合わせで覚えれる!/#教科書のラップ化 #中1歴史 #Co慶応
一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書【経済編】
一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書【経済編】 公立高校教師YouTuberが書いた
- 作者:山﨑圭一
- 発売日: 2020/10/17
- メディア: 単行本
ということで、世界史編・日本史編を読んだので、せっかくならと第3段にも目を通してみた次第。経済編ということで、同時代のお金の流れ(つまり交易)に着目した世界史のお話で、『ヨコから見る世界史』なる受験参考書を彷彿とさせる1冊でした。
「ヨコから見る」同時代史って、受験勉強のときはなかなかどうして頭に入りにくかったんですが、受験のプレッシャーから開放して触れると「読み物として筋が通っててめっちゃ面白いやん」ってなりますよね。
応用情報技術者 午後問題の重点対策
2019年の終わりくらいからシステム開発・プロジェクトマネジメントに関する広く浅くの見取り図的な知識がないなぁーという悩みを抱えていて、「どうやら応用情報技術者の試験範囲がそれに該当するかも…?」と思っておりました。
▼いわゆる教科書的な本を読んだタイミング
でもって、なんか今の会社は資格報奨金が出るらしいので、せっかくなら受けてみようかーと思って過去問演習をやったときの本です。*3
応用情報の午後問題は、実現したい要件をどうやってシステム的に落とし込むかであったり、現行の運用でトラブル時に課題となる箇所を洗い出したりと、多少は今のおしごとに被る部分もあって参考になりました。
1からの管理会計
お仕事で新規事業開発にかかわる機会が出てきたことで、原価とか損益分岐点とかを真面目に算出・整理できないと偉い人って動かないんだなーという真っ当な気づきを得ました。それでいて、という一連の話は、簿記とかPL/BSとは別に「管理会計」という分野に属するらしい、ということを新たに学んだ2020年でした。
本書はかんたんな事例ベースで管理会計のトピックに触れていく形式だったのですが、「あ、これ普段の業務で上司に言われて無意識的にやってるやつだけど、こんな名前ついてたのか」みたいな感想が強めでした。ほんのさわりだけですが。
ネットの記事で「会計の知識があると競争優位になるよー」というのをデータ分析界隈でも耳にして全然実感湧いてなかったんですが、最近は確かに”ビジネスをする”という視点ではある程度分かってたほうが良さそうだぞ、と思いはじめた次第。